常人とは少し違った容姿を持って生まれてきたマデンくん(7歳)。時に、同級生から意地悪な言葉を浴びせられることもあると母親のクリスティーナさんは言います。そんなマデンくんのもとに、心強い友達がやってきました。
ある日、口唇裂の子供を持つ親同士がつながるSNSで、クリスティーナさんは救出された猫の写真を発見。この猫、左右の目の色が違う虹彩異色症と、口唇裂を患っているところがマデンくんにそっくり。一目ぼれしたクリスティーナさんは、息子のためにと猫を引き取り、ムーンと名付けました。
「これは運命的な出会いだったと思います」と話すクリスティーナさん。専門家によれば、マデンくんのように完全に左右の目の色が違うのは、人口の1%にも満たないほど稀なケース。また口唇裂があるのも同じとなれば、マデンくんとムーンの出会いが運命的と感じても不思議ではありません。
「個性を持って生まれてくることは素晴らしいのだということを、ムーンが気づかせてくれる存在になってくれたら嬉しい」とクリスティーナさん。
一方、容姿のことで悪口を言われた後、「皆と違うという理由でイジメないで」と訴え、動画をネットにアップしていたマデンくん。
「みんな、お互いに親切にしてほしい。もし、誰かが君に意地悪したら、その人には親切にしてあげて。だって、愛せない人たちは、愛を最も必要としているのだから」。にこやかに、しかしキッパリと話すマデンくん。
他人の心を変えるのはなかなか難しいもの。イジメはなくならないかもしれませんが、ムーンの存在は、マデンくんにとって心強い支えとなりました。
マデンくんが偏見に負けずに、たくましく成長していくことを願っています。
(郭丹丹)
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