福田次官セクハラ報道、「はめられたとの意見ある」=麻生財務相

[東京 24日 ロイター] – 麻生太郎財務相は24日、閣議後の会見で、セクハラ報道を巡る福田淳一財務次官の辞任が同日の閣議で了承されたと発表した。福田氏自身はセクハラ行為を否定しており、財務省は今後も事実関係を調査する。麻生財務相は、セクハラ行為の事実認定に関連し「はめられて訴えられているんじゃないかとか、いろいろなご意見が世の中いっぱいある」と述べた。

財務省は、現時点での懲戒処分を見送るが、福田氏への退職金の支払いも留保。調査結果次第で減給などの処分に当たる事実が認定された場合は、約5300万円とされている退職金が減額されると説明している。

<セクハラ疑惑での辞任、「誠に遺憾」>

財務次官の途中辞任は、1998年に旧大蔵省の接待汚職事件で更迭された当時の小村武次官以来、約20年ぶりとなる異例の事態。麻生財務相は会見冒頭で「セクハラ疑惑での辞任は誠に遺憾」と述べた。

福田氏は、週刊新潮によるセクハラ報道を否定しているが、財務省としては「報道が事実ならアウトとの基本姿勢で事実関係の解明を進めている」(麻生財務相)。福田氏が訴訟も辞さない場合は原因究明の「長期化もあり得る」という。

その場合、福田氏に対する処分が大幅に遅れる可能性があるものの、麻生氏は「週刊誌報道だけでセクハラがあったと認定して、減給というのはいかがなものか。はめられて訴えられているんじゃないかとか、いろいろなご意見が世の中いっぱいある」と表現し、事実認定に時間が要するのは不可避との立場を示した。

 

(竹本能文 編集:田巻一彦)

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