中国の経済改革に後退の兆し、憂慮すべき=米当局者

[香港 24日 ロイター] – 米国のカート・トン在香港マカオ総領事は24日、中国による世界貿易機関(WTO)ルールの違反は米国にとって有害で、中国の経済改革が後退している兆候もあるとの見解を示した。

トン氏は香港外国特派員協会で講演し、「米国の見方では、中国のWTOに関する取り組みは破綻した契約のような状態になっている」と批判。

「中国の経済改革や開放策でのここ数年の前向きな進展が足元では行き詰まり、案件によっては後退の兆しも一部であると米国は受け止めており、これは恐らく最も憂慮すべき事態だ」と語った。

また、中国の経済規模や経済上の国際的成功が国際貿易ルールを無視しても許容されるとの考えにつながったようだと指摘。

「中国の指導者が、誰もが参加できる自由で公正な市場に代わる正当な選択肢として透明性に欠いた政府独占型の経済運営方法があるとの考えをむしろ正当化しているとの見方もある」とした。「このような状況について米国では失望感が広がる結果となった」と強調した。

米中関係を健全に保つことは香港にとって重要とも指摘した。

関連記事
台湾の頼清徳総統は20日、就任式典に日本の超党派国会議員らが出席し、「自らの行動によって台湾支持の姿勢を示」したことに感謝の意を示した。
中共(中国共産党)の公安局に所属していた秘密警察工作員が、オーストラリアに亡命した。初めて公の場に姿を現わし、 […]
  今週、中国製品への追加関税を課すとの宣言の後、ホワイトハウスは5月16日に、米国の太陽光エネルギ […]
ロシアと中共(中国共産党)が国際社会から孤立している中、5月16日にロシアのプーチン大統領が北京に到着し、2日 […]
1月の台湾総統選で勝利した与党・民進党の頼清徳氏(64)が20日、台北市の総統府で就任宣誓を行い、蔡英文氏(67)の後任として第16代総統に就任した。「私たちは引き続き民主国家と民主共同体を形成し、各分野の発展経験を交流し、偽情報と戦い、民主主義のレジリエンスを強化する。様々な課題に対応し、台湾を民主世界のMVPにする!」と訴えた。