イタリア大統領、中立政権を提案 主要政党反発で7月にも再選挙か

[ローマ 7日 ロイター] – イタリアのマッタレッラ大統領は7日、3回目の連立協議終了後、連立政権の樹立は不可能との見方を示し、大統領が週内に任命する「中立政権」を支持するよう各政党に求めた。

だが、3月の総選挙で第1党となった「五つ星運動」と、中道右派連合の「同盟」は、直ちに大統領の提案に反発を表明。早ければ7月にも再選挙が行われる可能性が高まった。

中立政権が議会で承認された場合、同政権は2019年予算案を策定した上で12月に辞職する。これにより、来年春にも総選挙が実施される運びとなる。

マッタレッラ大統領はテレビ放送された声明で「政権を完全に信任するかどうか、政党の自由意志に委ねる。信任しなければ、7月か秋に再選挙を行うべきだ」と述べた。

また、再選挙を行っても再びいずれの政党も過半数に達しない可能性があると警告し、議会に対し責任を果たすよう訴えた。

五つ星運動のディマイオ党首はツイッターに「『中立政権』は官僚政府と同じことであり、信用できない。7月の選挙を求める」と投稿した。

同盟のサルビーニ書記長も「時間は無駄にできない。官僚政府を樹立している余裕はない」との考えを示した。

世論調査会社ユートレンドによると、イタリアの法律では再選挙の日程は早くて7月22日となる。ただ、イタリア国民はこの時期、夏季休暇のため不在の場合が多く、選挙結果に大きく影響する可能性がある。

ベルルスコーニ元首相率いる「フォルツァ・イタリア」は、中道右派連合で連携する各党と状況を協議するとした上で、再選挙の時期は7月ではなく秋の方が好ましいとの見方を示した。

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