米与野党議員、ZTEへの制裁緩和を強くけん制

[ワシントン 15日 ロイター] – 米与野党の議員らは15日、中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)<000063.SZ>に対する制裁の緩和を検討するトランプ政権の動きを強くけん制した。

与党・共和党のルビオ上院議員は上院外交委員会の対アジア政策に関する公聴会で「合意が想定されているとの情報を目にするが、政権がそれを目指していないことを願う」と強調。

米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、米国がZTEに対する制裁を緩和する見返りとして、中国が米国産農産物に追加関税を課す方針を撤回する意向を示していると報じた。

米中両政府は今週、通商協議をワシントンで再開する。

ルビオ議員はZTEについて、「米国で開発された技術を盗むために全力で攻勢をかけ、それを事業拡大の基礎にし、21世紀の最も重要な技術で米国を追い抜いて世界のトップに立とうとしている」と批判した。

トランプ大統領は13日、ツイッターで、ZTEへの制裁を受けて中国ではあまりに多くの雇用が失われたため、問題解決に向けて取り組むと表明。14日には、制裁の見直しは中国と交渉している大規模な貿易協定を反映しているとの認識を示した。

米商務省は4月、北朝鮮とイランに対する禁輸措置にZTEが違反したとして、米国企業が同社に部品などを輸出することを禁じる制裁を発動した。

民主党のワイデン上院議員はロイターに対し、「中国企業が米国の技術を盗んできたとする正当な主張をこれまで展開してきたのに、(通商)協議を目前に一方的に譲歩するとは信じ難い」と述べた。

ワイデン氏を含む民主党上院議員32人は15日、トランプ大統領が国内雇用や国家安全保障よりも中国の国益を優先させていると非難する書簡に署名した。

共和党のソーンベリー下院軍事委員長は、同日開かれたブルームバーグ主催のイベントで、毎年審議される主要法案の1つである国防権限法(NDAA)案に盛り込まれた、米政府機関にZTE製品の使用を禁止する項目について、議員らが削除を求めるとは見込んでいないと発言した。

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