情けは人のためならず―きっとこの男性は、大きな徳を積んだに違いありません。
アメリカ・ケンタッキー州にあるコビントン私立小学校(Covington Independent School)の顔といえば、用務員のアルビン・ランドレットさん(Alvin Randlett)。常に親切で明るく、子供たちから慕われる人気者でした。
「子供たちが(ふざけて)階段からジャンプすれば、アルビンが必ず受け止めたものだよ。学歴は高くなかったけど、彼は頭のいい人でした」と話すのは、同僚のジェフ・シスカさん。32年間、用務員として真面目に勤務していたランドレットさんは、残念ながら2015年12月に亡くなりました。
常に子供たちを思いやり、児童虐待の話を聞くと、心を痛めていたランドレットさん。彼は遺言書の中で、全財産17万5千ドル(1900万円相当)を、児童虐待防止のための信託基金に寄付することを表明していました。
今年5月、ランドレットさんの貢献を称える式典が行われ、改めて彼の無欲の心が注目を浴びました。
ケンタッキー司法長官のアンディー・ベッシャー氏(Andy Beshear)は、「純粋なる無私と寛大さ、そして自分より他人を思いやる心は、本当に素晴らしい」と話しています。
生涯独身を貫き、子供を持たなかったランドレットさん。でも、彼の善良な精神は、コビントン小学校の子供たちの中で語り継がれていくでしょう。
(翻訳編集・郭丹丹)
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