米フロリダ州全域で122人の行方不明児童を発見 FBI発表

2025/11/20 更新: 2025/11/20

米連邦捜査局(FBI)は、フロリダ州全域で少なくとも122人の行方不明児童を発見・保護したと発表した。この中には虐待を受けていたとみられる子供も含まれており、他の9州でも追加の発見が報告されている。

FBIジャクソンビル支局によると、発見された子供の年齢は生後23か月から17歳まで幅広く、一部の子供は「さまざまな種類の虐待や犯罪行為に関わる体験を話した」としている。この活動は、連邦保安局(U.S. Marshals Service)が主導、連邦機関や地方警察と連携して実施された「オペレーション・ホーム・フォー・ザ・ホリデーズ(Operation Home for the Holidays)」の一環である。

フロリダ州司法長官ジェームズ・アスマイヤー氏は記者会見と声明の中で、この作戦が主にフロリダ中部で展開されたことを説明した。内訳はタンパで57人、フォートマイヤーズで29人、ジャクソンビルで22人、オーランドで14人の子供が発見されたという。また、他の州や国外でも13人の子供が見つかったとされる。

アスマイヤー司法長官は、「米国史上最大規模の児童救出作戦の一つによって、122人の子供たちが安全を取り戻した。この作戦はフロリダ州の法執行機関の強さと粘り強さを示すものだ」と述べ、「多くの子供たちは言葉にできないような酷い被害を受けていた。加害者たちは法の下で厳正に処罰される」と強調した。

また、司法長官室によると、今回の作戦の目的は、児童福祉当局や被害者支援団体の協力を得ながら、発見された子供たちが必要な支援サービスを受けられるようにすることだったという。現在、児童への性的暴行や親権侵害などの重罪事件についても捜査が進められている。

なお、今年初めにも連邦保安局は別の州規模作戦「ドラゴン・アイ作戦(Operation Dragon Eye)」を実施し、「重大な行方不明児童」60人をフロリダ州内で発見したと発表していた。この作戦はヒルズボロ郡、パスコ郡、ピネラス郡で行われ、児童虐待、薬物所持、親権侵害、人身売買の容疑で8人が逮捕されている。

米国当局は、「特に危険な状況にある行方不明児童」を次のように定義している。すなわち、暴力犯罪の被害を受ける可能性が高い子供や、薬物依存、性的搾取、犯罪に巻き込まれる危険、家庭内暴力といったリスクを抱えている子供である。

FBIによれば、2024年には全米で約3万人の児童が行方不明として報告された。これは全米行方不明・搾取児童センター(NCMEC)のデータに基づくもので、同センターは連邦当局とも連携して児童保護活動を行っている。報告書によると、2024年の行方不明児童の約9割はすでに解決済みである。

さらに、10月末にはハワイ州でも13歳から18歳の行方不明児10人が発見されたとFBIが発表した。

また、先月、FBI長官カシュ・パテル氏はホワイトハウスでのイベントで、ドナルド・トランプ大統領およびパム・ボンディ司法長官と共に登壇し、今年これまでに連邦当局によって5,400人の子供が救出され、2万8,000人の凶悪犯罪者が全米各地の作戦で逮捕されたと発表した。

ニューヨークを拠点とするエポック タイムズの速報記者。