中国 SNSで送金画面が拡散 だが大使館は「寄付受け取らない」と声明

中国 イラン支援の寄付騒動 大使館は受取拒否

2026/03/06 更新: 2026/03/06

アメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃が報じられる中、中国のSNSでは「イランを助けよう」と寄付を呼びかける動きが広がった。

しかし当のイラン大使館は「寄付は受け取らない」と声明を出し、ネットで議論を呼んでいる。

中国国営メディアがイラン政府を支持する論調を強めるなか、SNSではいわゆる「愛国インフルエンサー」や政府寄りのネット工作アカウントが連日のように投稿を発信し、アメリカやイスラエルへの敵対感情をあおる内容が広く拡散されている。

こうした流れの中、中国のSNSでは一部のユーザーが「イラン必勝」「アメリカに負けるな」などと投稿。イラン大使館のSNSに助言を書き込んだり、寄付を呼びかけたりする動きも広がった。

実際に振り込みをしたとする送金画面も拡散され、数百元から数千元(日本円でおよそ数千円から数万円)の送金が行われたとみられる。

ところが3月5日、イラン駐中国大使館は公式SNSで声明を発表し、「現在の状況を慎重に検討した結果、現段階では中国の団体や個人からの資金援助を受け取る予定はない」と説明した。

この発表を受け、中国のネットでは「せっかく寄付したのに断られた」「その程度の金額では相手にされない」などと、冷やかすようなコメントも広がった。

さらに、拡散した振込先の口座は大使館が公開したものではない可能性も指摘しており、寄付金が詐欺グループに流れたのではないかとの疑いも出ている。

中国では近年、外交問題や国際情勢をめぐる事件が起きるたびに、強い愛国感情を利用して金を集めるいわゆる「愛国ビジネス」が現れることがある。今回の騒動も、その一例ではないかとの見方が出ている。

 

中国SNSで拡散したイラン大使館への送金画面(1000元)と、寄付を受け付けないとする大使館の声明投稿。2026年3月(ネット画面)
李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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