自民党総裁選、安倍・石破両氏が政策発表 憲法・アベノミクス争点

[東京 7日 ロイター] – 自民党は7日、総裁選に立候補した安倍晋三首相と石破茂元幹事長のそれぞれの政策をホームページで公表した。石破氏が度々記者会見などを通じて政策を公表してきたのに対して、安倍氏が対外的に政策集を開示したのは初めて。

両候補とも地方創生や東アジアでの多面的な平和構築を掲げるなど共通する点も多い。一方、憲法改正については、早期改正を目指す安倍氏に対して石破氏は慎重姿勢。金融緩和を中核としたアベノミクスについては安倍氏が継続姿勢を鮮明にするのに対して、石破氏はポストアベノミクス戦略の必要を説くなど対立が鮮明となっている。

両候補は北海道の地震対応を優先し9日まで選挙活動を自粛。10日に自民党本部で所信表明と共同記者会見を開き、20日の投開票を見据えた論戦が本格的にスタートする。

安倍候補の掲げる主な政策

・3本の矢でデフレ完全脱却を実現。AI、ロボットなど最先端のイノベーションで生産性革命を起こす。GDP600兆円を実現。

・教育無償化

・希望出生率1.8、介護離職ゼロ実現

・訪日観光客4000万人実現

・新幹線、高速道路などをつなぐことで北から南まで全国を一つの経済圏に統合

・集中豪雨などに対応し河川改修、治水・砂防対策。国土強靭化のための緊急対策を3年間で集中実施

・北朝鮮の拉致・核ミサイル問題を解決、過去を清算して国交正常化

・領土問題を解決して日露平和条約締結

・憲法改正、自衛隊明記。次の国会に提出できるよう早期発議目指す

石破茂候補の掲げる主な政策

・ポストアベノミクスへの展開

・個性と自立性を発揮し地方で成長と豊かさを実感できる地方創生の実現

・より人を幸福にする福祉社会の実現

・人生100年時代の新たな社会の創生

・自立精神に富み安心・安全な国の構築

(竹本能文※)

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