忙しい毎日の中で、お茶を飲みながらほっとするひと時。気分がリフレッシュするのと同時に、記憶力の低下を予防してくれるというのをご存じですか?
シンガポール国立大学の研究チームは、957人の中国人高齢者を対象に、2年間の追跡調査を実施しました。研究チームは、彼らのお茶を飲む習慣、病歴、生活習慣、運動状態、社会活動への参加状況なども考慮に入れ、彼らの認知能力を継続的に測定しました。その結果、毎日お茶を飲む年配の人たちは、認知機能が高く、脳の記憶力低下が少ないという結果が出ました。
更に、研究チームによると、毎日お茶を飲む高齢者はお茶を飲まない人に比べて、認知機能障害の発生リスクが5割も低くなり、遺伝子的にアルツハイマー病にかかりやすい人も、お茶を常飲しない人に比べて、発生リスクが86%も下がることが分かりました。
研究者たちは、茶葉に含まれる抗炎症と抗酸化作用を働く活性化合物が、大脳の神経変性と血管損傷によるダメージから保護していると推測しています。お茶と脳の関係を探るには、さらなる研究が必要だと話しています。
最新のデータによると、日本の人口の1/4を占める65歳以上の人たちのうち、3.4%(約120万人)がアルツハイマー病にかかっており、今なお増え続けています。また、若年性アルツハイマー病(40代〜50代で発症する)にかかる人も年々上昇しています。
1日一杯のお茶が、脳の老化を防いでくれるかもしれません。朝のトーストに紅茶、昼の和食に緑茶、夜の中華にウーロン茶。毎日の生活に、気軽にお茶を取り入れてみませんか。
(翻訳編集・豊山)
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