トランプ氏、メキシコ国境に最大1.5万人規模の軍部隊派遣も

[ワシントン 31日 ロイター] – トランプ米大統領は31日、メキシコ国境に最大1万5000人規模の軍部隊を派遣する可能性があると述べ、中米から米国入りを目指して北上している移民集団(キャラバン)を阻止する姿勢をさらに鮮明にした。国防総省が想定する7000人規模の2倍を超える。

トランプ氏は記者団に対し「キャラバンの問題については、国境警備隊や入国管理要員に加え、1万ー1万5000人の兵士で対応する」と語った。

米国防総省は29日、メキシコ国境沿いの警備を補強するため、米軍の実戦部隊5200人強を派遣する方針を発表するとともに、さらに増派する可能性も示していた。31日には、同国境沿いで国土安全保障省の業務を支えるために7000人超を派遣すると明らかにした。

トランプ大統領は不法移民問題を11月6日の中間選挙の主要争点に掲げて支持層に対策強化をアピールしているが、米国自由人権協会など複数の団体は、国境警備の強化に軍の実戦部隊を動員する計画について、トランプ氏が軍を政治利用していると批判している。

トランプ大統領は1万5000人のうち州兵が何人を占めるのかを明らかにしていない。トランプ氏の4月の要請を受け、メキシコ国境沿いでは現在2100人の州兵が警備に当たっており、4000人まで増やすことが認められている。州兵は主に非常勤兵士から成り立っており、従来は州兵が移民阻止のために動員されていた。

実際に1万5000人が派遣されれば、アフガニスタン駐留の米軍部隊の数を上回ることになる。

中米から米国を目指す3500人以上の移民集団は10月半ばにホンジュラスを出発し、現在、メキシコ南部で北上を続けていると推定されている。

*内容を追加して再送します。

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