日ロ関係に弾み、4島帰属問題解決目指す方針は不変=菅官房長官

[東京 15日 ロイター] – 菅義偉官房長官は15日午前の会見で、14日の日ロ首脳会談で1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約締結交渉を加速させる方針で一致したことについて、両国関係に弾みをつける意味で非常に有意義なことだと評価した。

両首脳は平和条約締結後に歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すことを明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎として平和条約交渉を加速させることで合意した。ただ、日本政府はこれまで、あくまで北方四島の一括返還を求める姿勢を示してきた。

この点について同長官は「日本政府が対象としているのは4島の帰属問題であることに変わりない」と述べた。さらに「日ソ共同宣言を含めてこれまで交わされてきた諸々の日ロ間の文書が、昨日の首脳会談で変更されることはない」とも強調した。

「日本政府の基本方針は、領土問題解決・平和条約締結であり、これに変わりない」として、この方針の下で粘り強く取り組むとの姿勢を示した。

また、菅長官は平和条約締結の時期には言及せず、「両首脳間では、次の世代にこの問題を先送りすることなく、両首脳で手を打つとの話があった」と述べるにとどめた。

安倍晋三首相は年明けにもロシアを訪問し、この問題を含め日ロ関係について議論する。

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