UAE・サウジ イランを秘密空爆か 湾岸諸国がついに動く

2026/05/13 更新: 2026/05/13

トランプ大統領は12日、米軍の封鎖によってイランは軍事・経済の両面で深刻な打撃を受けていると述べ、イランが「正しい行動」を取らなければ、米軍が任務を完遂すると警告した。

また、海外報道によると、アラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアが秘密裏に対イラン軍事行動に加わっていた可能性がある。UAEはイランの製油所を空爆したほか、イスラエルの防空システム「アイアンドーム」を導入し、防衛態勢を強化しているという。

専門家は、湾岸諸国がこれまでの後方支援にとどまらず、前面に出始めているとして、中東情勢が新たな段階に入った可能性があると分析している。

トランプ氏 イランの核保有認めず テヘランは条件提示

トランプ大統領は12日、イランは軍事的に敗北しただけでなく、米軍による全面封鎖のもとで経済も大きな打撃を受けていると述べた。そのうえで、最大の焦点はイランの核保有を阻止することだと強調した。

トランプ大統領は「イランについて最も重要なことは一つだけ。彼らに核兵器を持たせてはならないということだ」と強調した。

また、「彼らは軍事的にすでに敗北している。正しい行動を取るか、さもなければ、われわれが任務を完遂する」と語った。

アルジャジーラは12日に、イランの交渉団は最高指導部から指示を受け、米国との核問題をめぐる交渉に入る前提として、5項目の条件を提示したと報じた。条件には、すべての戦線での戦闘停止、すべての制裁解除、資産凍結の解除、戦争被害への賠償、そしてホルムズ海峡をめぐるイランの主権を認めることが含まれている。

同日、イラン革命防衛隊は、ホルムズ海峡とみなす範囲を戦前より大幅に広げたと主張した。

UAE・サウジ、対イラン攻撃か 湾岸諸国に姿勢転換の兆し

一方、ウォール・ストリート・ジャーナルは12日、UAEが秘密裏にイランへ複数回の空爆を行っていたと報じた。事実上、軍事的関与を強めた形だ。

関係者によると、UAEは4月初め、ペルシャ湾に浮かぶイラン領ラヴァン島の製油所を空爆した。イランによるUAEへの激しい攻撃に対する報復とみられている。空爆により大規模な火災が発生し、生産能力の大部分が数か月にわたり停止する見通しだという。

アメリカのマイク・ハッカビー駐イスラエル大使は「湾岸諸国は、自ら選択しなければならないことに気づいている」と指摘した。

ハッカビー氏は12日、イスラエルの防空システム「アイアンドーム」がUAEに配備され、イランの脅威への対応を支援していることを確認した。イスラエル側がUAEへの防空システム配備を認めたのは、これが初めてとなる。

また、複数の情報筋がロイターに語ったところによると、サウジアラビアも3月下旬に戦闘機をイラン領内へ派遣し、イランに対して「対等な報復攻撃」を行ったという。

専門家は、これはサウジアラビアの数十年にわたる防衛政策の大きな転換を示すものだと指摘している。従来の防衛中心の姿勢から、直接的な軍事反撃へ踏み出した可能性がある。

ただし、UAEの強硬な反撃とは異なり、サウジアラビアは軍事的な圧力をかけながら、交渉による収束を探る戦略を取っている。報復攻撃を行う一方で、イランとの外交ルートも維持し、最終的には4月の米イラン停戦前に、事態の沈静化に向けた合意に至ったという。

専門家は、湾岸諸国の戦略に大きな変化が見られることは、中東情勢が新たな段階に入る可能性を示していると分析している。

米国防総省当局者は12日、議会の予算公聴会で、対イラン戦争にかかる費用は当初の見積もりを上回り、約290億ドルに近づく見通しだと明らかにした。

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