ベネズエラ情勢で国連安保理会合、米が暫定大統領支持呼び掛け

[国連/カラカス 26日 ロイター] – 国連安全保障理事会は26日、政権を巡る混乱が広がっているベネズエラについて緊急会合を開いた。米国はベネズエラの野党指導者であるフアン・グアイド国会議長を暫定大統領として承認した米国への支持を各国に呼び掛け、マドゥロ政権の資金源を断絶するよう要請した。

欧州諸国は米国に追随し、グアイド氏を暫定大統領として承認する姿勢を示唆した。

一方、ベネズエラとロシアなどは、米国がクーデターを企てていると非難。8日以内の再選挙を求めた欧州にも反発した。

緊急会合は米国の要請で開催された。

ポンペオ米国務長官は、マドゥロ氏による「社会主義の実験」は経済の破綻をもたらしたと指摘。「自由の力を支持するのか、マドゥロ氏と彼の暴力を支持するのか、どちらの側につくのか決める時がきた」と述べ、ベネズエラの民主主義への移行とグアイド氏の暫定大統領としての役割を支持するよう、すべての安保理メンバー国に呼び掛けた。

さらに各国にマドゥロ政権の資金源を断絶するよう要請した。

しかし、外交筋によると、この問題に対する安保理の行動は、ロシアと中国の拒否権によって阻止されるとみられる。

英国、ドイツ、フランス、スペインは、8日以内に再選挙実施を決めなければ、グアイド氏を暫定大統領として承認する方針を示した。

これに対し、ベネズエラのアレアサ外相は「主権国の人々に期限を設定したり、最後通告を行ったりする権限が欧州にあるとの考えはどこから来るのか」と批判した。

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