教会は虐待と男性支配の歴史認めるべき、若者の信頼回復を=ローマ法王

[バチカン市 2日 ロイター] – ローマ法王フランシスコは2日、公文書「使徒的勧告」を発表し、カトリック教会は、男性支配と女性・子どもに対する性的虐待の歴史を認め、若者からの信頼を回復しなければならないと訴えた。

この勧告は昨年10月に行われた「世界代表司教会議(シノドス)第15回通常総会」を踏まえたもの。法王はこの中で、歴史を認めなければ教会は「博物館」と化す恐れがあると述べた。

その一方で、「一部のフェミニスト団体が提唱していることすべてに同意することはできない」とも主張。女性聖職者禁止への言及とみられる。

50ページにわたる文書の中で法王は、性的虐待スキャンダルに惑わされることなく、(神の)召命に忠実な大多数の聖職者とともに働くよう、若者たちに呼びかけた。聖職者による性的虐待は「悲劇」だとし、「この暗い時期」に教会を助けてほしいとしている。

法王は「生きた教会は歴史を振り返り、男性による権威主義と支配、さまざまな形での隷属、虐待、性暴力を認めることができる。こうした知見から、教会は女性の権利尊重に対する求めを支持し、男女間の互恵促進を確信とともに支持することができる。ただ、一部のフェミニスト団体による提唱のすべてには同意しない」と記した。

一部の団体は女性の聖職者を認めるよう求めているが、教会は、イエスは男性のみを使徒に選んだとして許可の可能性を否定している。

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