北朝鮮が党中央委総会を開催、「新たな方向」討議=KCNA

[ソウル 10日 ロイター] – 北朝鮮は10日に朝鮮労働党中央委員会総会を招集する。国営メディアの朝鮮中央通信(KCNA)が報じた。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は前日、党の政治局拡大会議で議長を務め、「緊張した情勢」下で前進する方法について分析した。

中央委総会は定期的に開かれている。今回は2月の米朝首脳会談が物別れに終わったことを踏まえた対応が注目される。

KCNAによると、中央委総会では現状に即して「新たな闘争方向と方法を討議、決定する」見通し。

金委員長は9日の政治局拡大会議で、国際的な圧力があるなか、自身の戦略を遂行するために一段と責任ある取り組みを行うよう高官らに指示した。

KCNAは、金委員長が高官らに対し「高い次元の責任感と独創性」や「緊張した情勢下で」経済発展に貢献する精神を示し、「党の新たな戦略路線を貫徹すべき」と訴えたと伝えた。

金委員長は昨年の中央委総会で、従来の経済建設と核開発の並進路線に代わり、経済発展と人々の暮らしの改善に総力を集中する「新戦略路線」を掲げていた。

米朝首脳会談では制裁緩和の確約を米側から得ることができなかったが、金委員長はその後も経済発展を推進する姿勢を鮮明にしてきた。ここ1週間で国営メディアは金委員長が5日間で少なくとも4件の経済事業を視察している様子を伝えている。

北朝鮮の最高人民会議(国会に相当)は11日に開幕する。

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