サンダース米上院議員が納税記録公開、16─17年は年収100万ドル超す

[ワシントン 15日 ロイター] – 2020年米大統領選に民主党から出馬したバーニー・サンダース上院議員は15日、過去10年分の納税申告書を公開した。16年大統領選の民主党予備選で敗北して以降、本の出版で多額の収入を得ており、富裕層批判を展開してきた同氏自身が資産家であることが明らかになった。

納税記録によると、2018年の調整後総収入は56万1293ドル、17年は113万1925ドル、16年は106万2626ドルだった。このうち16年と17年は本の印税で年間80万ドル以上の収入を得ている。

今回公開された納税申告書で最初の年となった2009年の調整後総収入は31万4742ドルだった。

サンダース氏は富裕層が資産と権力を守るために制度を不正に変えてきたとの批判を展開してきた。ただ、自身が資産家であることが主張を弱めているとの批判があり、納税申告書を公表するよう同氏に圧力がかかっていた。

サンダース氏は最近、米紙ニューヨーク・タイムズに対し、「出版した本がベストセラーになれば誰でも資産家になれる」と述べ、自身の資産家としての地位について謝罪はしなかった。

同氏は納税記録とともに出した声明で、ニューヨーク市ブルックリンの「給料ぎりぎりの暮らし」を営む家庭で生まれ育ったことに触れ、「経済的な不安定さがもたらすストレスは分かっている」と強調した。

大統領選候補者の納税記録については、トランプ大統領が2016年大統領選で公開を拒否したことから世間の関心が高まった。トランプ氏は大統領就任後も一貫して公表を拒んでいる。

サンダース氏は15日のFOXニュースのイベントで、トランプ大統領に10年分の納税記録を公開するよう呼び掛けた。

混戦模様の民主党候補指名争いでは、カマラ・ハリス氏など複数の上院議員とワシントン州のインスレー知事が2018年の納税記録を既に公開している。

オルーク元下院議員も15日夜に2017年までの10年分の納税申告書を公表。17年の調整後総収入は36万6455ドルだった。

*内容を追加しました。

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