米国、トルコにロシア製ミサイル防衛システム購入延期を要請=関係筋

[ワシントン 13日 ロイター] – 米政府はトルコに対し、7月に予定されているロシア製ミサイル防衛システム「S400」の購入を延期するよう要請した。関係筋が13日に明らかにした。引き換えに、トルコ側が求める作業部会の設置を承認する可能性があるという。

一方、トルコ政府高官は、S400購入計画から手を引くことはないとの立場をあらためて示し、「7月に購入する。われわれの立場は変わっていない」と言明した。

ただ関係筋は、この問題に関する協議は続いていると話した。

米当局者はトルコのS400購入計画について、ロッキード・マーチン<LMT.N>製の最新鋭ステルス戦闘機「F35」を巡る合同プログラムにおけるトルコの協力に影響が及ぶ可能性があるとして問題視している。

米国やF35を保有する他の北大西洋条約機構(NATO)加盟国は、S400のレーダーがF35を探知・追尾する能力を高める恐れがあると懸念している。

トルコはS400がF35にもたらすリスクを検証する作業部会の設置を米政府に求めてきた。ポンペオ米国務長官はこの提案を退けたが、事情に詳しい別の関係筋によると、トルコ側のこの提案を利用して対話チャネルを開こうとする動きが米政府内で出ているという。

米国は今年、トルコのS400購入計画に反発し、F35に関連する機器のトルコへの出荷を停止した。

米軍幹部は13日、記者団に対し、トルコへの出荷停止が現在も続いていることを明らかにした。ただ、トルコのパイロットは米国でF35の訓練を継続しているとした。

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