フィリピン中間選挙、上院で大統領派が圧勝=非公式集計

[マニラ 14日 ロイター] – フィリピンで13日実施された中間選挙では、上院(定数24)で争われた12議席のうち、ドゥテルテ大統領を支持する候補者が9議席を獲得して圧勝する見通しとなったことが、非公式集計で明らかになった。大統領の改革路線に反対する野党は1議席も得られず惨敗したもよう。

残る3議席は、無所属候補が確保したとみられる。

中間選挙では上下院と地方の首長など全国1万8000以上の公職ポストが争われた。 扇動的な言動で知られるドゥテルテ大統領の信任投票という意味合いもあり、発言力が大きい上院で権力基盤を固められるかどうかが注目されていた。

上院で大統領派が大多数を占めれば、ドゥテルテ氏に対する不信任案提出や現政権に対する議会調査の可能性が低下するとともに、政権側が無所属議員を味方に付けて改革路線推進のための法案を通すことがこれまでよりも容易になる。

政治学者のエドモンド・タヤオ氏は「大統領はさまざまな物議を醸しているのに、その人気は控えめに言っても過去に例がないほど高く、広がる勢いがある」と指摘。「通常ならば野党から2─3人の候補が当選してもいいものだが、全敗だった」とした。

非公式集計で得票率の上位を占めているのはドゥテルテ氏の最側近とされる人物や長期独裁政権を敷いた故マルコス元大統領の娘、フィリピン最大の資産家の妻、多数の死者が出た麻薬犯罪対策を指揮した前警察長官など。

今回は改選対象とならなかった上院12議席のうち、野党は4議席にとどまっている。

関連記事
アメリカのキャンパス、テスラの工場、そして今月スウェーデンで開催されたユーロビジョン・ソング・コンテストの会場において、混乱を招き、あからさまに破壊的ですらある凶悪犯たちに共通するものは何だろうか?彼らは皆、何らかの形で資本主義を破壊したいのだ。
5月16日、欧州の消費者団体は、動画プラットフォーム拼多多(Pinduoduo)の海外ECオンラインショップT […]
世界政府実現への努力は決して止むことはなかった。国連はその一つに過ぎない。エリートの狙いは、最も賢い人々からなる極少数のエリートによって支配される未来の世界政府だ。
多くのアメリカ人は、いまや1960年の選挙についてあまり覚えていない。 また、2020年の選挙が1960年の選挙と非常に似ていることに気づいている人も少ない。
アヴリル・ヘインズ国家情報長官によると、北京は米国や世界の選挙に影響を与える能力に自信を深めているという。 2024年の選挙に対する外国の脅威に関する上院公聴会でヘインズ氏は、中共当局は人工知能とビッグデータ分析を通じて影響力作戦のツールを完成させていると述べた。