トランプ米大統領が国賓訪英、英王室と交流
[ロンドン 3日 ロイター] – トランプ米大統領は3日、英国を国賓訪問した。訪問初日はエリザベス女王の歓迎セレモニーやバッキンガム宮殿での晩さん会に出席するなど、英王室との交流行事に臨んだ。
訪問は3日間の日程で、両国の「特別な関係」を確認し、貿易や国家安全保障の関係強化を目指す。
しかし、英の欧州連合(EU)離脱やメイ首相の後任などを巡るトランプ大統領の発言はすでに物議を醸しているほか、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]問題を巡る両国の見解のずれが今回の公式訪問に影を落としている。
バッキンガム宮殿に到着したトランプ氏とメラニア夫人は、エリザベス女王とチャールズ皇太子らの出迎えを受け、昼食会に臨んだ。その後、アンドリュー皇太子らとウェストミンスター寺院を訪れ、無名戦士の墓に献花し、チャールズ皇太子の公邸で行われた茶会に参加した。
夜にはエリザベス女王主催でバッキンガム宮殿で開かれた晩さん会に出席。トランプ氏はスピーチで「両国の結びつきは永遠だ」と強調した。
女王は「将来に目を向けると、共通の価値観や利益により、両国が今後も結束することを確信している」とあいさつした。
トランプ氏は英スタンステッド空港に着陸後、ツイッターへの投稿で「英国訪問と、良好な関係を築くことを楽しみにしている」と述べた。しかし、着陸直前には、ロンドンのカーン市長がトランプ大統領を国賓として招いた英政府を批判したことに反発し、カーン市長を「とんでもない負け犬」と批判した。[nL4N23A3MS]
また、6月に退任するメイ首相のEU離脱案を批判し、保守党の党首選に立候補しているジョンソン前外相について、「非常に良い仕事をする」との見方を示した。
こうした中、ロンドン市内では、トランプ氏に抗議する大規模デモが予定されており、大統領をやゆした巨大バルーン「トランプ・ベイビー」が、上空を飛ぶ予定という。
4日に予定されるメイ首相との会談では、ファーウェイへの対処が議題となる見通し。トランプ大統領は、英国が次世代通信規格「5G」通信網構築にファーフェイの参加を認めれば、両国の安全保障協力を阻害しかねないとけん制するとみられている。
そのほか、ビジネス界幹部らとの朝食会などが予定されている。
*内容を更新しました。