EU首脳、重要ポストの人選難航 2日も協議へ

[ブリュッセル 2日 ロイター] – 欧州連合(EU)の首脳らは、ユンケル欧州委員長の後任など重要ポストの人選が難航する中、2日も協議を続けることとなった。

首脳会議が3日目に突入するのは極めて異例。しかも重要ポストの人事を巡る首脳会議は今回で3度目となる。

EUは6月30日に臨時首脳会議を開き、欧州委員長を含む重要ポストの人選を協議したが、難航。夜通しで1日も協議を続けたものの、合意に至らなかった。

ドイツ、フランス、スペインの首脳は、オランダ出身のティメルマンス欧州委第1副委員長・元オランダ外相を次期欧州委員長に推しているが、イタリアや東欧諸国が強く反発している。

協議の難航は、EU域内で深まっている政治的分断を浮き彫りにしている。

フランスのマクロン大統領は1日まで続いた協議は失敗と指摘。より円滑な機能を可能にする改革なしにEUをこれ以上拡大することはできないとの認識を示した。

首脳らは欧州委員長のほか、欧州中央銀行(ECB)総裁、EU大統領などの重要ポストの人選をまとめたい意向だが、2日に合意できなければ、3日に招集される新欧州議会が人選に影響を及ぼす可能性がある。欧州議会は議長を選ぶ予定で、EU首脳の合意がなければ、独自に行動する可能性がある。

首脳会議は2日0900GMT(日本時間午後6時)に再開される。

関連記事
最近、バルト海にある二本の重要な海底ケーブルが損壊し、ドイツ、スウェーデン、フィンランド、リトアニアの四か国が […]
米国議会は中国の最恵国待遇の取り消しを提案。AI技術競争において優位を目指す「AIマンハッタン計画」も始動。中国経済への影響が注目される
トランプ次期大統領は緊急事態宣言を準備し、不法移民の強制送還計画を発表した。計画では特に中国籍の兵役年齢の男性を優先している
米司法省は最近、IR事業をめぐり日本の政府関係者に賄賂を渡すよう指示して、中国企業のCEOを海外腐敗行為防止法違反の容疑で起訴した。
豪州初の女性宇宙飛行士ベネル=ペッグ氏は、シドニーの会議で「宇宙には地球上の砂浜の砂粒に例えるほどの恒星があり、生命の存在は確実だ」と語り、太陽系内外での地球外生命探査の可能性に期待を寄せた。「宇宙での発見は生命の理解を深める貴重な手がかりになる」と強調。