トランプ氏、米情報機関「手に負えない」 国家情報長官候補を称賛

[ワシントン 30日 ロイター] – トランプ米大統領は30日、コーツ国家情報長官の後任に指名する方針のジョン・ラットクリフ下院議員に関し、「手に負えなくなった」情報機関の手綱を握れる人物と評した。大統領が、自身に都合の良い情報収集・分析を行うよう各機関を仕向ける可能性について懸念が浮上した。

ラットクリフ氏(共和党)の指名については身内の共和党も手放しで支持しておらず、民主党と元情報機関当局者などは、同氏は国家情報長官としての資質に欠いており、トランプ氏が好む形で情報を分析することになると批判している。

トランプ氏は、ラットクリフ氏の指名が上院で承認されれば、「素晴らしい仕事をするだろう」と強調。「情報機関の手綱を握ることができる強い人物が必要だ。皆さんが知っているように、情報機関は手に負えなくなった」と述べた。

また、自身とコーツ氏が「対立」したとの見方を否定し、同氏は「友人」で「素晴らしい人物」だと述べた。ただ、「コーツ氏の発言はやや混乱したものだった」と続けた。

トランプ氏はこれまで繰り返し情報機関を批判してきた。ロシアの2016年米大統領選への介入が民主党のクリントン候補に対してトランプ氏を有利にする狙いがあったとの情報機関の分析結果にも懐疑的な姿勢を示してきた。

コーツ氏は情報機関の分析結果を擁護しているが、ラットクリフ氏はロシアによる介入の証拠はなく、連邦捜査局(FBI)は偏見に基づく捜査を実施してきたと主張するとともに、オバマ前政権がトランプ陣営に対して情報収集活動を行ったとのトランプ氏による根拠のない主張に同調する立場を示してきた。

コーツ氏は8月15日付で退任する。トランプ氏はまだ正式にラットクリフ氏を指名しておらず、上院の指名承認公聴会は夏季休会が明ける9月以降になる公算が大きい。

ラットクリフ氏は、ロシア疑惑捜査を巡るモラー元特別検察官の先週の議会証言でトランプ氏を強く擁護し、注目を集めた。

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