中国格安ECから流入する小包に フィンランドが課税強化へ

2026/03/13 更新: 2026/03/13

フィンランド政府は9日、省庁横断の調査報告書を公表し、大量に流入している中国発の安価な小包に対する規制を強化する方針を示した。矛先は、TemuやSHEINなど、近年急速に事業を拡大している中国発の通販サイトに向けられている。

データによれば、昨年1年間で中国からフィンランドに届いた小包は4千万個を超え、1商品あたりの平均価格は6ユーロ(約1100円)未満だった。欧州委員会による検査では、そのうち84%の製品から有害な化学物質や重金属が検出されており、消費者の安全と環境問題への懸念が高まっている。

フィンランド政府は、これらの低価格商品はほとんどが中国発だと指摘している。注文の数があまりに多いことに加え、EUの規制ルールが統一されていないため、多くの海外通販サイトは事実上、責任を問われにくい状況にあるという。報告書は、対応の方向性として3つを提示している。すなわち、関税管理の強化、市場監督体制の統合、生産者責任の強化だ。

関税面では、EUがすでに150ユーロ未満の商品の免税措置を今年7月から廃止することを決定している。今後は、少額の小包にも一律3ユーロの固定関税を課し、年末までにさらに2ユーロの処理手数料を上乗せする予定だ。つまり、一つの小包あたり、コストがおよそ5ユーロ増える計算になる。

フィンランドのマティアス・マルッティネン労働相は、現行の方針は企業に対して公平ではないと述べた。一部の海外通販サイトは、ほとんど監督責任を負わずに済んでおり、これはフィンランド企業にも国際的な市場環境にも不利だと訴えた。また、この問題は一国だけで解決できるものではなく、EU全体での対応が必要だとの認識を示した。

フィンランド政府はすでに、市場監督、製品安全および執行権限を強化するための関連法制の整備に着手すると表明している。

環境保護面での懸念も大きくなっている。フィンランドのサリ・ムルタラ環境・気候相は、大量の安価な商品はリサイクルが難しいだけでなく、カドミウム、ニッケル、鉛などの重金属を含んでいると指摘した。多くの商品は購入されて間もなく捨てられており、環境や循環型経済に大きな負荷をかけていると述べた。

北欧諸国が以前に実施した抜き取り検査でも、7割を超えるサンプルが欧州の安全基準や環境基準を満たしていないことが判明している。ムルタラ氏は、これは環境問題にとどまらず、子どもや若者向け製品の安全にも関わる問題だと強調した。

同氏は来週ブリュッセルを訪れ、EU当局者と立法プロセスの加速について協議する予定。

中国ECサイトへの規制強化の動きは、すでに複数の国で広がっている。米国では昨年5月、中国からの小額小包に対する免税制度を撤廃し、同月はTemuの米国でのデイリーアクティブユーザー数が目に見えて減少した。

欧州では、スウェーデンやノルウェー、デンマークが連携し、これら通販サイトの製品に対する監督を強化している。フランスはさらに一歩踏み込み、安価な衣料品に環境税を課す法律を可決し、関連する広告も禁止している。

新唐人
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