毎晩、複数もの男性が、年老いた女性の家に出入りしているのを見かけたらら誰もが不審に思い、警戒するでしょう。しかし、ユタ州に住むキャシー・フェルトさんに関しては、男性陣が来るか来ないかは死活問題だったのです。
実はこの男性たちは、近所の住人です。ボランテイアとして毎晩交代制で、足の不自由な彼女をベッドに移動させるためにやってきます。これが10年間も続いているということは驚きです。
ユタ州サンディーに住むキャシーさんは、1978年に多発性硬化症を発症。その後、症状が悪化したため、2人の息子に頼らずには生活できなくなってしまったといいます。彼らは毎日、朝、晩にやってきてベッドから起こして、またベッドに戻す日々を送っていました。
Neighbors have been helping a woman who uses a wheelchair get in bed every night for 10 years https://t.co/Hf66miNNY8 pic.twitter.com/ZIk2vYJquF
— WGNT CW 27 (@WGNTCW27) 2018年10月4日
これに対しキャシーさんは「たしか、息子たちに頼る期間が1年半くらい続いたかと思います。それでも毎日欠かさず来てくれて、本当に素晴らしい子供たちを持ったな、と感謝しています」とコメント。
この時、66歳であったキャシーさんは息子たちにこれ以上迷惑をかけたくないと、老人ホーム入居を考えたといいます。しかし、近所に住むキース・パグミアさんの思いつきで、ボランティアを集めることになります。はじめは20か30人のボランティアが集まり、今では60名にものぼりました。キースさんは当時のことを「一番大変だったのは、みんなの時間を合わせることだったかな」と振り返りました。
10年間も、ボランティア団体のまとめ役だったキースさん。ボランティアの発想はどこから思いついたのか尋ねると、イギリスのロックバンドHolliesの曲「He Ain’t Heavy, He’s My Brother」(彼は重くない、彼は兄弟だから)からインスピレーションを受けたそうです。
さらにキースさんは「僕たちはいつも助け合って生きていくべきなんだ。キャシーのところへボランティアに行くみんなは、彼女から生きる勇気をもらっているよ」とコメントしました。
隣人たちからの助けに対し、キャシーさんは「みなさんとの友情にとても感謝しています。これほど貴重なものはない。」と述べています。
多くの人が助け合いの心を持てば、きっとこの世界はもっとよくなることでしょう。
(大紀元日本ウェブ編集部)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。