南ア大統領が排外主義的暴動を強く非難、事態収拾を約束

[ケープタウン 5日 ロイター] – 南アフリカのラマポーザ大統領は5日のテレビ演説で、国内各地で起きた暴動で死者が出たり、外国人が襲撃されていることについて「わが国は暴力や犯罪によって深く傷付いている。外国人の住宅や企業を襲う行為に弁解の余地はあり得ない」と強く非難し、事態収拾に取り組むと約束した。

暴動は8日前にプレトリアで発生し、近くのヨハネスブルクに拡大。両都市があるハウテン州は、移民が数多く生活している。ラマポーザ氏によると、過去1週間の死者は少なくとも10人に上り、うち2人が外国人だという。

南アのケープタウンではアフリカ経済に関する国際会議が4日から開催されており、ラマポーザ氏は南ア経済の立て直しに向けた努力をアピールし、アフリカ諸国間の貿易拡大を目指す機会になると期待していた。しかし足元の暴動で状況一変し、ナイジェリアなどとの緊張関係をもたらしている。

5日にはナイジェリアの大手銀行会長でこの会議の共同委員長を務めていたジム・オビア氏が、南ア在住のナイジェリア人の生活が非常に不安定化していることを理由に、出席を取りやめた。同国の副大統領は前日の会議のイベントを欠席した。

会議に参加した金融調査会社インテリデックスの資本市場調査責任者ピーター・アタード・モンタルト氏は、会議の政府セクターの様子は荒涼としており、南ア国内の排外主義的な動きに各国が冷たい反応をしているのがよく分かると述べた。

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