トランプ大統領、新NAFTAに署名 成長押し上げに期待

[ワシントン 29日 ロイター] – トランプ米大統領は29日、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定のUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)に署名した。

ホワイトハウスでの式典には400人が参加。共和党議員のほか、メキシコやカナダの当局者も招待されたが、ウクライナ問題を巡る弾劾裁判でトランプ氏と対立する民主党指導部の姿はなかった。

トランプ氏は「ようやくNAFTAの悪夢に幕を下ろす、新たなUSMCAに署名する」と述べ、新協定が米経済の成長を押し上げ、農家や製造業労働者などに恩恵を与えると強調した。

メキシコは既に批准しており、残るカナダが手続きを終えれば発効する。

ロス米商務長官はラジオ番組で、カナダ議会での早急の承認を望んでいるとし、今後数週間以内に可決されるべきだと述べた。

カナダのトルドー政権は27日、USMCAの批准手続きを開始し、野党側に可及的速やかな承認を要請した。

USMCAは、自動車の関税をゼロにする条件として域内の部材調達比率を引き上げるなどして、米国への生産回帰を促す内容となっている。ただ、全米自動車労働組合(UAW)は、NAFTAによりメキシコに奪われた製造業の雇用を米国内に戻す効果は期待できないと指摘している。

大統領選で民主党の指名候補を狙うサンダース上院議員も、USMCAは雇用の海外移転を止めることはできないと指摘。さらに、化石燃料業界に恩恵をもたらす内容だと批判し、大統領に選出された場合、即座に再交渉を始めると語った。

*内容を追加しました。

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