親の悪行を4歳の子どもが正す

格言は、その寓話を読む読者に大切な教訓を教えてくれます。

「次世代は愛情の注ぎ方を現世代から学ぶ」。子どもは観察と模倣から物事を学ぶことをご存知でしょうか?愛情と尊敬の念を持って自分の両に接すれば、子どもも皆さんに対して同様に接してくれるのです。今回は、この教訓をよく表している木製のお椀の話をご紹介します。

手の震え、視界不良、歩行困難の症状を持つお爺さんが、息子とその嫁、4歳の孫息子と一緒に暮らしていて、夕食はみんなで一緒にとっていました。しかし、お爺さんの老衰が進むにつれ食事に手がかかるようになり、震える手と視界不良のせいで、お爺さんはよく豆や牛乳などをこぼすようになってしまいました。

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それが息子夫婦のストレスとなり、息子は妻にもう耐えられないと愚痴をこぼします。
すると、息子夫婦はお爺さんを大きな食卓から遠ざけて一人で食事を取らせるようになり、お皿を割らないよう木製のお椀で給仕するようになりました。

それ以来、家族が大きな食卓を囲んで食事する中、お爺さんは木製のお椀で一人ぼっち、隅に追いやられて落ち込んでいる様子で、時には涙を流しました。

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4歳の孫息子はこの状況をしかと見ていたのです。
ある日、孫息子が床で木片をくっつけて何かをしていました。不思議に思った父親が「何を作ってるんだ?」と尋ねると、息子は笑みを浮かべて無邪気にこう言い放ちました。

「小さなお椀を作ってるんだ。僕が大人になったら、パパとママがこれでご飯を食べれるように」と。
これに衝撃を受けた父親は妻にそのことを伝え、自分たちの非情な行いを悔いました。息子の言葉が二人への訓戒となったのです。

翌日、父親はお爺さんの手を優しく握り、全員の食事が用意された大きな食卓へとエスコートしました。

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それ以降、お爺さんが一人で夕食をとることはなくなり、家族全員で食卓を囲むようになりました。最も大切なことは、お互いに支え合う愛に溢れた家庭だとわかったのです。

身から出た錆。子どもは親の行いを見て真似します。自分の親をぞんざいに扱えば、子どもが将来皆さんを同じように扱うでしょう。親はいつかは年老いてしまうため、年老いた親とどう向き合うべきなのか、あなたが子どもにお手本を見せなければならないのです。

中国文化では親孝行が一番の善行とされ、道徳観があり両親を敬う子どもに育つようしっかりと教育することが求められます。この話で強調されているのは上辺だけの善行でなく、内面の考え方から変えなければいけないということです。私たちは他者に、より寛容で親切であるべきということですね。

(大紀元日本ウェブ編集部)