NZが新型コロナ対策強化、市場への支援拡大や航空会社救済へ

[ウェリントン 20日 ロイター] – ニュージーランド(NZ)当局は20日、市場への金融支援を拡大するとともに、同国を代表する国内航空会社の救済に乗り出した。新型コロナウイルス感染拡大の影響でリセッション(景気後退)に陥る事態を回避するため、対策を強化した。

NZ準備銀行(中央銀行、RBNZ)は、家計や企業への融資拡大に向け、銀行に期間最大12カ月のタームローンを提供すると発表。通貨スワップ市場や政府債市場に流動性を供給する方針も表明した。

また、ロバートソン財務相は、ニュージーランド航空<AIR.NZ>への5億1400万ドルの支援策を発表。記者会見で「われわれは極めて流動的な状況にある」と述べ、政府として他の重要な事業を監視し、必要に応じて介入する方針を示した。

NZ政府は今週に入り、すでに航空業界向けに6億NZドルの支援策を発表している。

NZの新型ウイルス感染者は20日に30%超増加し、39人となった。死者はこれまでのところ出ていない。

NZは感染拡大の食い止めに向け、外国人の入国を全面的に禁止し、集会に関して厳しい制限を設けている。

同国は新型ウイルスによる影響でリセッション入りがほぼ確実視されており、大幅な雇用喪失や企業の破産を招く恐れがある。

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