西オーストラリア州沖のクルーズ船、州首相が入港認めず

[シドニー 26日 ロイター] – 西オーストラリア州のマゴワン首相は26日、同州沖にいるクルーズ船2隻に対し、豪海域から「直ちに」離れるよう求めた。前週シドニーに入港したクルーズ船が、国内最大の新型コロナウイルス感染源となった事態の再発を防ぐ狙いだ。

カーニバル<CCL.N>が運航するクルーズ船「ルビー・プリンセス」は前週、シドニーに入港し、乗客2700人の下船が認められたが、その後147人がウイルス検査で陽性となった。

国内の感染者は2550人を超え、死者は12人に増加した。

26日には、クルーズ船「MVアルタニア」の外国人乗客800人のうち7人がウイルス検査で陽性となり、さらに2人が体調不良を訴えた。

マゴワン氏はこの船について、「命にかかわる状況」でない限り、1人の下船も認めないと表明。「この船は直ちに去る必要がある。シドニー湾の失敗は繰り返さない」と述べた。

そのうえで、症状のある乗客を治療のため航空機で軍の基地などに搬送できるかどうか連邦当局と協議中だとした。

ドバイで入港を拒否され、現在西オーストラリア州の海域内にいる別のクルーズ船「MSCマグニフィカ」については、体調不良の乗客はおらず、欧州もしくは他の地域の港に向かうよう調整が進められているとした。

西オーストラリア州は、さらに別のクルーズ船「バスコ・ダ・ガマ」に乗船しているオーストラリア人800人の一部を、観光名所のロットネスト島に隔離する用意を進めている。英国やニュージーランドの乗客100人超は船内に隔離される。

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