ロシアで燃料危機が発生 プーチン氏は政治危機に直面する恐れ

2026/07/02 更新: 2026/07/02

ウクライナの無人機による継続的な攻撃は、ロシアの精製能力に深刻な打撃を与え、全国的な燃料不足危機を引き起こしている。最近、ロシア政府は初めて問題の深刻さを認め、国内供給の逼迫を緩和するため、数十年ぶりにガソリンを輸入する計画だ。

ロシア政府のドミトリー・ペスコフ報道官は6月30日、当局が複数の国と燃料輸入について協議していることを確認したが、国名は明らかにしなかった。かつて世界の主要な石油製品輸出国の一つだったロシアは、現在、数か月にわたりガソリンと航空燃料の輸出を禁止している。プーチン大統領はさらに6月28日、燃料危機に直面していることを初めて認め、ディーゼル燃料の全面的な輸出禁止を検討している。

『ウォール・ストリート・ジャーナル』が7月1日に掲載した報道の分析によると、ウクライナがロシアの製油所を狙った無人機攻撃を続ける中、ロシアの一般国民の大多数が戦争の接近を身をもって感じており、全国各地の燃料不足もプーチン大統領に新たな政治的課題をもたらしている。

同報道は、ロシアの大手石油会社ガスプロムネフチの元戦略責任者で、現在はベルリンのカーネギー・ロシア・ユーラシア・センター上級研究員を務めるセルゲイ・ワクレンコ氏の推計として、6月20日時点でロシアの精製能力の約28%が停止状態にあると伝えた。

ウクライナは最近、無人機の数と射程を大幅に引き上げ、シベリアの奥地にある1200マイル超離れた標的さえ攻撃できるようになっている。ロイター通信によると、ウクライナ軍は5月以降、数百機の無人機を投入し、前線の背後150キロに深く入り込み、ロシア軍の陸上回廊の要路とモスクワの重要製油所を精密に攻撃し、首都圏の燃料供給の3分の1超に重大な打撃を与えた。

6月18日、ウクライナの無人機は厚い防空網を突破し、モスクワの主要製油所の破壊に成功した。これが今回の危機の重要な転換点となった。

全国のガソリンスタンドに長蛇の列 モスクワも免れず 

報道によると、燃料不足はロシア各地に広がっている。通常、戦争の直接的影響を受けない首都モスクワでも、複数のガソリンスタンドが閉鎖され、なお営業しているスタンドの前には、数時間待ちの列がしばしば生じている。シベリアや北カフカスの一部地域では、住民が給油のため一晩中並ばなければならない状況さえ出ている。イルクーツク州政府は、数キロにわたって続く給油待ちの長い列のそばに移動式トイレを設置し、住民の不便を和らげている。

事態を制御するため、ロシア各地では臨時の配給措置が実施されている。一部地域では、1回の給油量が5ガロンに制限されている。オリョール州では、地元車両に限って週1回の給油しか認められていない。一部地域では、QRコードや手書きの名簿によって配給する現象まで起きている。クラスノダール地方では、外来車両の流入により衝突も発生した。

燃料不足は、ロシア議会選挙の選挙運動期間が始まる時期と重なっており、プーチン大統領に潜在的な政治課題をもたらしている。選挙は9月に行われる予定で、外部からは自由で公正な選挙にはならないと予想されているものの、国民に不満を表明する場を提供するものとなる。モスクワの住民は、長時間並んで給油する経験が、政府に対する見方に影響していると話している。

モスクワの「ノーバヤ・ガゼータ(Novaya Gazeta)」と「ザ・ニュー・タイムズ(The New Times)」の出版物のアナリスト、アンドレイ・コレスニコフ氏は、燃料危機はすでに社会的不満を引き起こしており、悪化が続けば政治危機に転化する可能性があると指摘した。

圧力を緩和するため、ロシア当局は低品質燃料の販売制限を緩和し、すでに使用が禁じられていたEuro-2基準のガソリン生産の再開を検討している。同時に、当局は燃料価格データの公表を制限し始め、いわゆる投機的な買い占め行為の取り締まりにも乗り出している。

李皓月
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