EUの信頼性、新型コロナへの対応で将来が決まる=仏当局者

[パリ 29日 ロイター] – フランスのドモンシャラン欧州問題担当相は29日、新型コロナウイルスに欧州連合(EU)としてどのように対応するかによって、EUの今後の信頼性が左右されるとの見方を示した。

EU首脳は26日、新型ウイルスの感染拡大を受けた経済対策を協議したが、ドイツやオランダなど財政規律を重視する欧州北部の国々と財政が困窮する南欧勢との意見の隔たりが埋まらず、結論は持ち越しとなった。[nL4N2BJ5RL]

EUは新型ウイルスに対して協調した対応を打ち出せておらず、ユーロ圏債務危機や2015─16年の難民危機、英国のEU離脱に続く試練に直面している。

ドモンシャラン欧州問題担当相は仏ラジオ局に対し「好調な時だけの単一市場ならば意味がない」と述べた。

同相はまた、他の欧州諸国が病んだままならドイツやオランダでも景気回復はないとし、新型ウイルスによる危機はEUの存在にかかわる問いを投げかけていると述べた。

オーストリアのクルツ首相も地元紙に対し「危機の終息後、EU内で厳しい議論を行う必要がある」と語った。

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