英での新型コロナ感染に鈍化の兆し、抗体試験は最終段階=専門家

[ロンドン 30日 ロイター] – 疫学の研究で有名な英インペリアル・カレッジ・ロンドンの数理生物学教授、ニール・ファーガソン氏は30日、英国内の新型ウイルスの感染拡大には鈍化の兆しがみられるとした上で、抗体の試験は最終段階にあり、数日内に準備が整うとの見方を示した。

BBCラジオの番組で述べた。

同教授は、無症状の感染者は30─40%に上り、英国全人口の2─3%は感染している可能性があるとの見方を示した。ただし、データは確たる推測を導くのに十分ではないとした。

また同氏は、抗体の試験は現在、適合性確認の最終段階にあり、「数日内に」利用できるとの期待感を示した。

一方、ヘレン・ワッテリー保健担当閣外相はBBCに対し「利用可能になる時期を確信をもって言うことはできない」と述べた。

同相によると、英には1日あたり1万人の検査能力があるが、29日に検査を受けたのは7000人にとどまる。今後数週間で、1日あたりの検査人数を2万5000人まで高めたい、とした。

●ここから

英は当初、イタリアなど他の欧州各国に比べて緩やかな感染対策を取っていたが、死者が25万人に達する可能性があるとの予想を受けて方針を転換。現在は厳しい措置を導入している。

ジョンソン首相は先進国首脳として初めて新型ウイルス感染が確認されたと公表し、現在は首相官邸で隔離下にある。

保健当局によると、29日現在、英国内で検査を受けたのは12万7737人で、このうち1万9522人が陽性だった。死者は1228人に上っている。

*内容を追加しました。

 

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