新型コロナ、嗅覚・味覚異常が感染判断の重要な症状=英研究者

[ロンドン 1日 ロイター] – 英科学者の研究で、嗅覚や味覚の異常が新型コロナウイルスへの感染を判断する重要な要素となる可能性が示された。

キングス・カレッジ・ロンドンの研究者が新型コロナの症状を追跡するアプリを通じてデータを収集し、インターネットで分析結果を報告した。

それによると、後にウイルス検査で陽性が確認された患者の60%近くが、嗅覚や味覚の異常を報告していたことが分かった。陰性だった人の間では、嗅覚・味覚異常の報告は18%にとどまっていた。

キングス・カレッジの研究者は、陽性反応を予測する上で、嗅覚や味覚の異常が発熱の自己申告よりはるかに有効だったとした。

研究によると、3月24日─29日にアプリを使用した150万人のうち、26%がアプリを通じて1つ以上の症状を報告した。このうち1702人はウイルス検査を受けたことを報告。579人が陽性、1123人が陰性だった。

研究チームは収集した情報を用いて、嗅覚・味覚の異常から発熱、咳の持続、倦怠感、下痢、腹痛、食欲減退まで、最も正確に感染を予測できる症状の組み合わせを特定するモデルを考案した。

研究を主導したキングス・カレッジのティム・スペクター教授は「他の症状と合わせた場合、嗅覚・味覚の異常が表れた人は感染している可能性が3倍高いようだ」と指摘した。

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