トランプ米大統領、新型コロナ感染急増地域への国内便停止を検討

[ワシントン 1日 ロイター] – トランプ米大統領は1日、米国内で新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な地域への航空便を停止する案を検討していることを明らかにした。

大統領はホワイトハウスでの記者会見で「(そうした案は)当然検討している。ただ、実行に踏み切れば、非常に必要とされている業界を締め付けることになる」と述べた。

感染者が急増している「ホットスポット」への国内便が停止されれば、ニューヨークやニューオーリンズ、デトロイトなどが影響を受ける可能性があり、感染がさらに拡大するにつれて全米各地の主要都市に対象が広がる可能性がある。

トランプ氏は「ホットスポットについて検討している。ホットスポットに向かう航空便に目を向けている」とし、「ただ、すべての航空会社の全便を停止するのは極めて乱暴な決定だ」と述べた。その上で「しかしわれわれはホットスポットについて考えている。発着地がともにホットスポットといった場合だ」と述べた。

米国の国内線は需要の落ち込みですでに大幅に減便されている。前週成立した2兆2000億ドル規模の経済対策には航空業界向けの支援が盛り込まれた。

トランプ大統領は、全米を対象とした封鎖措置には引き続き反対の立場を示し、一部の州では感染率が低いことから、柔軟な対応が必要だと述べた。

米政権は前日、感染拡大を抑えるための行動指針に国民が従ったとしても、今後数カ月間で死者は10万─24万人に増えるとの予測を示した。

トランプ氏とペンス副大統領は、医療保険に加入していない国民が新型ウイルスの治療を受けなければならない問題について検討しているとした。

トランプ大統領はこれまでに、中南米からの移民流入を制限する方針も打ち出しているが、1日の会見では、米国の農家が外国人労働者を必要としていることに理解を示し、「(外国人労働者の)入国を引き続き認めることを農家に約束した」と述べた。

*内容を追加します。

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