緊急事態宣言、海外状況・感染経路等・経済影響度で総合判断=官房長官

[東京 3日 ロイター] – 菅義偉官房長官は3日、閣議後の会見で、国内で新型コロナウイルスの爆発的感染がいつ起こるか分からない状況になっていると警戒感を示したが、現在ぎりぎり持ちこたえており、緊急事態宣言を出す状況ではない、との見方を維持した。宣言を出すかどうかに関しては、基本的対処方針での条件を挙げ、その上で総合的に判断すると述べた。

菅官房長官は「わが国では諸外国のような爆発的患者拡大の状況にはなく、ぎりぎり持ちこたえているが、気を緩めればいつ急拡大するか分からない」との認識を示した。

緊急事態宣言を出すかどうかは、基本的対処方針に示した「海外の感染者の発生状況、感染経路の不透明の状況、クラスター発生、国民経済に甚大な影響を及ぼすか否か」といった条件を挙げ、「専門家の意見を踏まえて、総合的に判断する」と述べた。

患者数が大幅に増えた場合に備え、重症者対策を中心として医療体制を整備することが喫緊の課題だとの考えを示し、「現時点において、感染症指定医療機関を最大限動員し、全国で2万5000を超える病床を確保、重症者治療に必要となる人工呼吸器8000超の台数を確保している。引き続き政府としても対策に最大限努力する」と語った。

感染拡大防止への基本的対処方針では、患者が増加し重症者の入院に支障をきたす恐れがある場合、軽症者は自宅や宿泊者施設での療養を行うこととされている。こうしたことを踏まえて「東京ではクラスターが次々と発生する中で、医療提供体制に支障が出てきているとの指摘を受けて、こうした軽症者措置を含め、自治体とも緊密な連携をして取り組んでいるところだ」とした。

マスク配布については「緊急性の高い医療機関に1500万枚、介護施設などに布製1200万枚 小中学校には4月中旬を目途に布製1100万枚の配布の取り組みをしている」と繰り返し強調。「世帯配布については居住者数に応じて、最初の2枚に続いて追加配布を行う」と述べ、人数の多い家族に配慮する方針を示した。

また、経済対策での給付金の金額については、収入減となる家計に対して生計維持に必要な給付金を行うとして、具体的な金額は検討中とした。

 

 

(中川泉 編集:内田慎一)

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