30カ国からアビガン提供の要望、無償供与する方向=菅官房長官

[東京 3日 ロイター] – 菅義偉官房長官は3日午後の会見で、新型コロナウイルスの治療薬として臨床試験に使用するため、30カ国がアビガンの提供を求めてきているとの見解を明らかにした。政府内では無償提供する方向で調整していると語った。

ドイツが新型ウイルスの治療薬として、アビガンの提供を求めていることに関連し「各国からの要請が増えており、希望する国と臨床試験などで協力していきたい」と述べた。

一方、新型ウイルス感染の防止には、人と人との接触を止めることが必要とされ、これから予定されている各種の自治体などの選挙に対し、政府はどのような対応方針を示すのかとの質問に対し、菅官房長官は「選挙は民主主義の根幹である」と述べ、直ちに選挙を中止、延期する考えのないことを示した。今後の選挙では「有権者が予防的対策取って投票に参加してほしい」と述べた。

政府が近く取りまとめるコロナ対策の中に盛り込まれる予定の現金給付については、収入が減少し、生計維持に困難を生じる世帯を対象に検討が行われていると説明。外国人が含まれるかどうかに関しては「過去の現金給付では外国人にも配布しており、その例も参考に対象を決めていく」と述べた。

また、安倍晋三首相が表明した全世帯にマスク2枚を配布する際には、国籍によって対象を限定することはないとの見解も示した。

 

(田巻一彦)

関連記事
5月5日に行われたパナマ大統領選で、ホセ・ラウル・ムリーノ・ロビラ(José Raúl Mulino Rovira)氏はサプライズ当選を果たしたが、これはバイデン政権に影響を与える可能性がある。 バイデンの綱領には、移民がアメリカ南部国境に侵入するのを防ぐためのダリエン地峡(2つの陸塊をつなぎ、水域に挟まれて細長い形状をした陸地)の閉鎖が含まれている。
米海軍と台湾海軍が4月に西太平洋で合同軍事演習を行なったと、ロイター通信が14日に報じた。台湾国防部の報道官は同日の記者会見で「海上衝突回避規範に基づき、通常の訓練を行なった」と発表した。
豪州シドニーのシドニー国際水泳センターで13日、ソーラーパネルが炎上し、数百人の学生を含む2500人以上が避難した。ニューサウスウェールズ州消防救助隊が出火の原因について調査している。
8940億ドルの2025会計年度国防予算を議会が今後数週間で審議する予定だ。ロバート・ピーターズ氏は、ロシアの戦術核兵器の優位性は「最も緊急の注意を要する」と述べた。
ロシアが最近行った戦術核兵器使用の威嚇を一見すると軽視されがちだが、「ウクライナ国外」の英軍施設への攻撃という状況は、あからさまな警戒とまではいかないまでも、注目を集めるものだ。