アフリカ地域の新型コロナ感染、3─6カ月で1000万人=WHO

[ナイロビ 16日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)は16日、アフリカ地域の新型コロナウイルス感染者数は向こう3─6カ月で1000万人に膨れ上がる恐れがあると警告した。

ただ、WHOのアフリカプログラムの緊急対応責任者、マイケル・ヤオ氏は記者会見で、こうした予測は暫定的なもので、感染動向は今後変化する可能性もあると指摘。エボラ出血熱の感染が拡大した際は人々が行動を変えたため最悪のシナリオは回避できたことに言及し、「公衆衛生面での措置が完全に実施されれば実際に効果が出るため、長期的な見通しを提示するのは難しい」と述べた。

アフリカ地域の新型ウイルス感染件数はこれまでのところ約1万7000人、感染による死者数は約900人と、世界の他の地域と比べると抑制されている。

ただWHOのマシディソ・モエティ・アフリカ地域事務局長は、感染は連日拡大しているとし、「地域的な感染拡大を懸念している」と述べた。

モエティ氏はまた、トランプ米大統領がWHOへの資金拠出の停止を決めたことについて、ポリオ、マラリア、HIV感染症など他の疾病への対応が阻害されるとし、「ポリオウイルス根絶などに大きな影響が及ぶ」と述べた。

 

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