米、台湾のWHO加盟を後押し 保健担当相が異例の電話会談

[台北 28日 ロイター] – 陳時中・台湾衛生福利部部長(保健相に相当)は27日夜、アレックス・アザー米保健福祉長官と電話で会談し、米が台湾の世界保健機関(WHO)加盟を支持したことに謝意を表明した。

米と台湾の閣僚が公の場で直接交流することは極めて異例。

台湾衛生福利部が声明を発表して明らかにした。

一方米国は、新型コロナウイルス感染の早期抑制に成功した台湾が情報共有を行ったことに感謝したという。台湾の新型コロナウイルス感染者は429人、死者は6人にとどまっている。

台湾は中国の反対でWHOに加盟できず、新型コロナへの対応を巡りWHOへの批判を強めている。

声明では「陳部長はアザー長官に対し、台湾の世界保健総会へのオブザーバー出席を始め、WHOの会合や各種活動などへの完全参加を要求していることについて、米国からの継続的な支持を期待していると伝えた」としている。世界保健総会はWHOの最高意思決定機関。

これに対しアザー長官は、台湾のWHO加盟について継続的かつ具体的な支持を再表明したという。

対中関係が良好だった2009─16年、台湾は世界保健総会にもオブザーバーとして参加していた。しかし16年、中国が独立主義者と見なす蔡英文総統が就任すると、中国は台湾をWHOから実質的に締め出した。

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