スペイン、11日から一部で外出規制を緩和 大都市部では継続

[マドリード 10日 ロイター] – スペインでは11日から、新型コロナウイルス感染拡大抑制に向けた外出制限措置が一部の地域で緩和される。緩和の条件を満たした地域は人口の約半分程度に相当する。

10日に確認された新型ウイルス感染による新たな死者数は143人で、9日の179人から減少し、3月18日以降で最少だった。保健当局は「ここ数日、減少傾向が続いている」とした。

政府は制限措置を4段階に分けて緩和していく計画。11日に緩和第1段階に進む地域は全国民4700万人の半数程度に相当する人口を擁し、10人までの集会や近隣地域間の移動、飲食店や商業施設の限定的な営業再開などが可能になる。

ただ、マドリードやバルセロナなど大都市部での緩和は見送られた。

政府の報道官は、緩和が見送られた地域の不満は承知しているとしながらも、拙速な行動を避ける考えを表明。行政側には長引くロックダウン(都市封鎖)が経済に与える影響を懸念する向きがある一方、市民からは、解除は時期尚早だとして政府の判断を受け入れる声も上がっている。

スペインの新型コロナウイルス感染者は累計22万4390人。うち死者は2万6621人で、致死率は世界で最も高い国の一つとなっている。

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