ブラジル保健相辞任、コロナ危機最中に 就任からわずか数週間

[ブラジリア 15日 ロイター] – ブラジルのタイシュ保健相が15日、辞任を表明した。新型コロナウイルス危機が始まってから保健相の退任は2人目。ウイルス感染者が20万人を突破し、中南米で最も深刻な状況となる中、ブラジルの危機対応を巡る混乱は一層深まる可能性がある。

タイシュ氏は新型コロナ流行で休止状態にある経済の再開や抗マラリア薬の使用に消極的として批判を浴びていた。就任からわずか数週間での退任となった。

同氏は先週、ボルソナロ大統領が自身と相談なく、ジムや美容・理容室などの営業再開を認可したと明らかにしていた。また、ボルソナロ大統領が新型コロナ治療で抗マラリア薬を幅広く使用することを強く支持する一方、タイシュ氏は科学的根拠に欠くとして反対していた。

前任のマンデッタ氏もボルソナロ大統領との新型コロナ対策を巡る見解の不一致から、先月更迭された。

政府筋によると、タイシュ氏の後任には陸軍司令官で副保健相を務めるエドゥアルド・パズエロ氏の名前が挙がっている。

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