香港の高度な自治、評価が一段と困難に=米国務長官

[ワシントン 20日 ロイター] – ポンペオ米国務長官は20日、香港の高度な自治を保障した「一国二制度」が機能しているかどうかを検証する報告書について、最近の香港の民主派議員の扱い方を受けて、評価が一段と難しくなったとの認識を示した。

長官は今月6日、報告書の提出を延期する考えを示している。

長官は会見で「状況を注視している」と発言。香港で親中派議員の手続き違反を止めようとした民主派議員が今週「乱暴な扱い」を受けたと指摘した。

長官は「マーティン・リー氏、ジミー・ライ氏といった香港の有力活動家が法廷に引きずり出された。こうした動きにより、香港が高度な自治を維持しているとの評価が一段と難しくなった」と述べた。

ポンペオ長官は17日、中国政府が香港で活動する米国人記者の報道を妨害すると脅迫したとし、香港の自治を侵害する行動は、香港の地位を巡る米国の評価に影響を及ぼす可能性があるとの見解を示した。

米中は新型コロナウイルスの感染拡大を巡っても関係が悪化している。

ポンペオ長官は「3月以降、新型コロナ流行によって米国人約9万人が命を失い、3600万人超が職を失った。世界では30万人が死亡した。われわれの試算では中国共産党の失敗による損害は最大9兆ドルに達する可能性がある」と発言している。

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