米ホワイトハウスが天安門31年で声明、中国に人権尊重を要求

[ワシントン 4日 ロイター] – 米ホワイトハウスは1989年の天安門事件から31年を迎えた4日、声明を出し、中国政府に人権尊重と香港へのコミットメントの順守、民族・宗教的マイノリティーの迫害停止を求めた。

天安門事件について「中国共産党による非武装の一般国民の虐殺は忘れられることのない悲劇だ」とし、中国政府に対して世界人権宣言と香港に高度の自治を認める一国二制度を保障した中英共同宣言の義務を果たすよう求めた。

また、「中国の憲法で全ての市民に保障された権利と自由を守り、多数の民族・宗教的マイノリティーの組織的迫害を停止」すべきだとした。

「国民を代表し説明責任を負う統治体制への権利や言論・集会・信仰の自由を含む基本的な権利の追求において、米国民は中国の全ての市民とともにある」とした。

米国では白人警官による黒人男性暴行死を受け、人種差別と警察の暴力に抗議するデモが各地に広がっている。トランプ大統領は、州当局が一部で暴動化しているデモを取り締まることができないなら、米軍を動員することが可能と述べている。

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