米ミネソタ州ミネアポリスで5月25日、白人警官が、黒人男性の首を地面に押さえつけ、死亡させた事件。
▼過失致死ではなく「暴行死」と報道されている。いずれにせよ、加害者と関係者は厳正に裁かれるべきであろう。その根底には黒人差別があるとして、全米に抗議デモが広がった。また騒乱のなかで、暴動や略奪が起こっているという。暴動鎮圧のためとする軍の出動は、見合わせられた。
▼尊い命が損なわれ、人間として悲しむべきところを、ほくそ笑んで大喜びしているのが共産党中国である。もとより魔性の国だが、米国のこととなると、一つの欠点を百にも千にも増幅させて利用しようとするのだ。
▼今に始まったことではない。中国国内の人権問題について、米国を中心とする国際社会から指弾されると、中国共産党は決まって「逆ギレ」してわめく。「アメリカはどうなんだ。麻薬と犯罪だらけじゃないか」。馬鹿か、と思う。中国政府の報道官が、平気で問題をすり替えてくるのは常套手段だ。まともに受けないのが得策だが、ただ一つ、要注意。暴動を扇動する工作員が入っていることだ。
▼2012年、中国各地で暴徒化し、日本料理店などを破壊した「反日デモ」が、そうだった。江沢民派が政敵である胡錦涛の足を引っ張るため、配下の公安に指示して、私服警官をデモに入れた。取り締まりではない。破壊を過激化させるためである。
▼思い出したので書く。2008年、北京五輪の前、「チベット人の男」が車椅子の聖火ランナーに襲い掛かった。大紀元のスクープで、完全な「やらせ」だとバレている。
【紀元曙光】2020年6月7日
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