新型コロナ「エアロゾル」感染リスクを検証=欧州疾病センター

[ブリュッセル 15日 ロイター] – 欧州連合(EU)の専門機関、欧州疾病対策センター(ECDC)は15日、新型コロナウイルスの感染経路について、会話などで飛散する飛沫に加え、空気中を漂う微粒子「エアロゾル」を介した感染のリスクについて検証していると明らかにした。

ECDCのアンドレア・アモン所長はロイターに対し、エアロゾル感染が全体の感染に占める割合は分かっていないとしながらも、「エアロゾルと飛沫の双方が感染経路となる可能性があることは分かっている」と指摘。「職場での感染拡大リスクに関する技術的な報告書を作成している」とし、企業のオフィスなどでの感染リスクのほか、換気システムに起因するリスクを検証していることを明らかにした。

エアロゾル感染については、世界保健機関(WHO)が先週、リスクを警告。感染拡大抑制に向け現在多くの国で実施されているソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)などの措置は、会話のほか、くしゃみや咳などで飛散する唾液や粘液の飛沫による感染を防ぐことに主眼が置かれているため、エアロゾル感染が実証されれば新たな対応策が必要になる。

アモン所長は、ECDCは飛沫感染が有力な感染経路との推測を変えていないとし、現時点でガイダンスを変更する必要はないとの見方を示した。

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