野生のクマは空腹状態だと人間を襲う危険があるため、凶暴な動物だと言われています。しかし今回、あまりにもクマらしくないクマの写真がカナダから届き、大きな話題を呼んでいます。
カナダ・オンタリオ州北西部に位置する田舎町アームストロング。この町で巡回パトロールをしていたオンタリオ州警察のニコール・ハウアイセン巡査は、巡回を終え同僚と一緒に道端に停めたパトカーに戻ろうとしました。しかし駐車場に近づくと、驚きの光景が目に飛び込んできました。パトカーの後ろで、真っ黒のクマ2頭が後ろ足だけで立って熱い抱擁を交わしていたのです。驚いたのはそれだけではありません。2頭はしばらくの間、抱き合い続けると、手に手を取って人間のように2本足のまま道を歩き出したのでした。信じられない光景を目の当たりにし、ハウアイセン巡査はとっさにその様子をカメラに収めました。
この衝撃写真は5月28日、オンタリオ州警察のSNSで公開されました。「ハウアイセン巡査がクマの真実を捉えました。北部地域の治安を維持するのは、この上ない最高の体験です」というキャプションと共に一連の写真が投稿されると、フェイスブックで1900回シェアされるなど瞬く間に拡散され、たくさんのコメントが寄せられました。
「礼拝後に抱き合っている老女に見える」「森の中を散歩している仲の良い老夫婦じゃない?」などのコメントに加え、「パトカーを無断運転した罪で逮捕される直前のクマ」だと冗談を言うSNSユーザーも出現しました。「1枚目の写真で悪事を達成したことを喜び、2枚目でドライブを振り返って大盛り上がり、3枚目で森に逃げ込めば一生捕まらないと豪語している。でも最終的には、ハウアイセン巡査に捕まったんだ」
新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない現状を反映して、「このクマ、ソーシャルディスタンス違反!」などとユーモアを交えたコメントも見受けられました。
州警察によると、警察官がクマに遭遇するのは日常茶飯事のことだそうです。しかし、今回のようなクマの行動を目撃するのは非常に稀なケースだと言います。
警察の暴力に対する批判が全世界に広がりを見せていますが、このような自然の脅威にさらされながらも地域の安全を守ろうとする警察官がいることを、私たちは忘れてはいけません。もしかしたらこの2頭のクマも、警察官に感謝を述べに来たのかもしれませんね。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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