モデルナ、米当局にコロナワクチン緊急使用許可を申請 欧州でも計画

[30日 ロイター] – 米バイオ医薬品大手モデルナは30日、開発中の新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を米食品医薬品局(FDA)に申請した。後期臨床試験(治験)から、深刻な安全性を巡る問題はなく、94.1%の予防効果が確認されたことを受けた。

欧州医薬品庁(EMA)に申請する計画も発表した。

モデルナによると、ワクチンの効果はあらゆる年齢や人種、性別の患者に一貫して確認され、重度の新型コロナ感染症の予防では100%の効果があったという。

株価は150ドルを突破し、過去最高値を更新。終値は20.2%高の152.74ドル。

治験には3万人超が参加。うち新型コロナに感染した196人のデータによると、185人はプラセボ(偽薬)、11人にはワクチンが投与された。また、コロナ感染症が重症化した30人は、いずれもプラセボの投与だった。

ニュースを受け、モデルナの株価は約15%急伸し、過去最高値を更新した。年初からは600%超値上がりしている。

FDAへのコロナワクチン申請は、米ファイザーに続き2例目。ファイザーは、ワクチンの治験で95%の予防効果が確認されたという最終結果を発表している。

アザー米厚生長官はCBSのテレビ番組「ディス・モーニング」に対し、「米国ではクリスマスまでに2種類のワクチンの接種が可能となる見通し」と語った。

同長官によると、FDAの諮問委員会が12月10日に開く会合でファイザーのワクチンに関する検討を行い、同ワクチンは数日中に承認、出荷される可能性がある。またモデルナのワクチンも、1週間ほど遅れて承認、出荷される見込み。

モデルナは、米国向けとして、年末までに約2000万回分のワクチン供給の用意が整う見通しとした。

*内容を追加しました。

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