「独裁的な敵対国」中国への対抗、米安全保障の鍵=CIA長官候補

[ワシントン 24日 ロイター] – 米中央情報局(CIA)長官に指名されたバーンズ元国務副長官(64)は24日、上院情報委員会の指名承認公聴会で、中国と競争し、中国の「敵対的で強奪的なリーダーシップ」に対抗することが米国の国家安全保障政策の鍵になると述べた。

バーンズ氏は、CIA長官に就任した際には「人々、パートナーシップ、中国、技術」の4分野が最優先課題になると説明した。

中国を「手ごわい独裁的な敵対国」と呼び、知的財産を盗み、国民を抑圧し、影響力を拡大し、米国でも影響力を強めているとした。

中国が米大学などを拠点に中国語の普及活動を行う「孔子学院」については、自分が大学の学長なら閉鎖するよう提言すると述べた。米議会では、孔子学院が中国政府の宣伝活動に使われているとの声が多い。

ロシア、北朝鮮、イランなどによる「身近な脅威」も続いていると指摘。気候変動や世界的な衛生上の問題、サイバー攻撃も大きなリスクだとした。ロシアに関しては、サイバー攻撃などの問題の判断をバイデン政権が行う計画だと説明した。

その上で、「敵対的で強奪的な中国のリーダーシップは、米国にとって最大の地政学的試練」だと強調した。

バーンズ氏は、民主・共和両政権下で国務省高官を務めた経験があり、議会の指名承認を問題なく得られる見通し。議会関係者によると、上院情報委員会は、今週後半か来週には指名承認の採決を行う予定。

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