米、アフガン駐留米軍巡り「あらゆる選択肢検討」

[ワシントン 7日 ロイター] – 米政府は7日、アフガニスタンに現在も駐留している米軍兵士2500人に関し、あらゆる選択肢を引き続き検討していると表明した。5月1日以降の駐留方針については何の決定も下されていないとした。

アフガンの反政府武装勢力タリバンと米国が昨年結んだ和平合意は4月末が駐留米軍の撤退期限としている。報道によると、ブリンケン米国務長官は国連主導のアフガン和平への取り組みを改めて迫り、5月1日までのアフガン駐留米軍の撤退を検討していると警告した。

アフガンメディアのトロニュースによると、ブリンケン氏はガニ・アフガン大統領への書簡で米国は「他の選択肢の検討と並行して、5月1日までの軍の完全撤退を検討している」と表明。米紙ニューヨーク・タイムズが内容を確認した。

国務省の報道官は報じられた書簡の真偽確認は控え、米国は「5月1日以降の軍のアフガン駐留についていかなる決定も下していない。あらゆる選択肢がなお検討対象だ」とコメントした。

書簡は、米国が「根本的な事態の進展を図り、紛争解決や恒久的・包括的停戦を早期に実現するために」高官レベルでの外交的取り込みを求めていると説明。

その上で、アフガン和平を後押しする統一のアプローチを協議するため、国連に対しロシア、中国、パキスタン、イラン、インド、米国の外相および特使による会合を開催するよう求める考えを示した。

さらに、トルコに対し、「和平合意を最終決定するために数週間内に双方による」高官級会合を開催するよう求めるとした。

ブリンケン氏は書簡で、この提案はタリバンが春に攻勢を強めるのを防ぐ狙いがあると説明。米軍が撤退した場合、「治安状況が悪化し、タリバンが急速に支配地域を広げる可能性がある」と懸念しているとし、ガニ氏がこの訴えの緊急性を理解するよう望むと続けた。

ガニ氏は6日、タリバンとの和平交渉を推進するために、政府として新たな選挙の実施について協議する用意があると表明。ガニ氏はまた、米国のハリルザド・アフガン和平担当特別代表と首都カブールで先週会談し、カタールで行われているタリバン側との和平交渉を活性化する道筋について話し合った。

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