米、アフガン和平計画で暫定政権の発足提案 選挙実施まで

[ワシントン/カブール 8日 ロイター] – 米国は、アフガニスタンの和平に向けた計画の中で、新たな憲法制定で合意して選挙を実施するまでの間、暫定政権を発足させることを提案している。また、合同委員会が停戦を監視することも提案している。

ただ、この案に対しては、当事者から反対の声が上がっている。

米国のアフガン和平担当特別代表を務めるザルメイ・ハリルザド氏は先週、アフガンの首都カブールでガニ大統領、野党や市民の代表、反政府武装勢・力タリバンの交渉担当者と会談し、この案を説明した。

米国の提案によると、暫定政権下で国会は、タリバンの代表者も含めて拡大するか、もしくは選挙後まではそのままにするかが提示されている。さらに、アフガニスタンは、他国を脅かす「国内でテロリストを支援したり、テロリストに関連した活動を容認したりしない」とし、タリバンは「安全な避難場所」や近隣諸国との軍事的な結びつきを放棄しなければならないとしている。

アフガニスタンの4人の政府関係者は、ロイターが入手した和平計画の草案の信ぴょう性を確認した。米国のこの計画は、アフガニスタンのメディアが報じている。

一方、ガニ大統領は、暫定政権のために退任することは受け入れない方針。大統領府高官は8日、「われわれは、協議や政治的取引を通じた暫定(政権)設立を決して受け入れない」とコメントした。

タリバン側は、停戦と選挙を拒否している。ただ、タリバンの指導者はロイターに対し、タリバンは暫定政権には参加しないが、暫定政府を発足させる案には反対していないと語った。

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