米、西太平洋で長距離兵器がさらに必要=インド太平洋軍司令官

[ワシントン 9日 ロイター] – 米インド太平洋軍のデービッドソン司令官は9日、上院軍事委員会の公聴会に出席し、米軍は地上配備型を含め、西太平洋で長距離兵器がさらに必要との認識を示した。中国の軍事力拡大に懸念を表明したかたちだ。

バイデン政権はこれまで、アジア太平洋地域における中国の影響力や軍事力拡大に対抗する姿勢を示しており、国防総省は戦略の見直しを進めている。

デービッドソン司令官は「不安定さが増している西太平洋の環境を安定させるため、海や空だけでなく地上も含むわれわれのあらゆる軍事力で発射が可能な長距離精密ミサイルを幅広いものにすることが極めて重要だ」と述べた。

インド太平洋軍が議会に2月提出した予算資料によると、米国は第1列島線に沿って地上配備型の兵器を増やす必要があり、2022会計年度だけで4億0800万ドル、23─27会計年度には29億ドルの費用がかかるとした。

第1列島線は日本列島から台湾、フィリピン、ボルネオ島までを結ぶ列島線で、中国の沿岸海域を囲んでいる。

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